そうだったのか?! 『鈴廣の板かまぼこ』 Vol.11

2016.07.26

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そうだったのか かまぼこ板そうだったのか かまぼこ板

これまで10回に渡り、美味しいかまぼこに必要不可欠な要素をご紹介して参りました。

魚、水、塩、調味料、受け継がれる技術、それを担う職人、

美味しいかまぼこを作り続けるためには、どれ一つ妥協できるものはありません。
そして、あと一つ重要なかまぼこの秘密は

「板」

かまぼこが乗っている「板」のお話です。
どうしてかまぼこは「板」にのっているのでしょうか?

かまぼこ板は防腐の役目

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板はかまぼこの保存性を高めるためにとても重要な役割を果たしています。

現代社会では、食品の保存や輸送の技術なども進歩したために、板がついていない状態でパックされたかまぼこも売られてはいます。しかしすべてがこういった形になることなく、昔ながらの形を受け継いで「板」つけをする手法も変わらず続いています。

板はプラスチックなどの素材とは異なり、かまぼこに含まれる余分な水分を吸い取ります。
そうしてカビや細菌が繁殖しにくい状況を作り出しています。

かまぼこに適した板とは

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かまぼこ板に必要な条件は、主に3つあります。

1、白くて節が無い、2、かまぼこの身に臭い移りしない、3、蒸しても反らないことです。

これらの条件から、モミやシラベといった木々が使われています。
もう少し詳しくお話すると、木材には中心に近い赤身(心材)の部分と、樹皮に近い白太(辺材)の部分とがあります。そして、丸太の中心に向かって挽いたときに現れる年輪が平行な木目を柾目(まさめ)と言います。板目と比べ少々コストは高くなりますが、かまぼこの水分や蒸したときの熱による影響での反りや収縮などが少なく耐久性に優れています。調湿性、抗菌性さらに耐久性に優れた板こそがかまぼこ板に適しているのです。

間伐材の利用で未来に繋げるかまぼこづくり

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厳しい条件に見合う板が必要なのですが、かまぼこ板のために貴重な木をどんどん切っている訳ではありません。弊社ではかまぼこ板の一部に間伐材を利用しています。
そもそも、“間伐材(かんばつざい)”とは、森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の過程で発生する木材のことをいいます。ただ木がたくさん成長するだけでは良い森にはなりません。間伐をして木に適度な間隔が空けば、下草も生え土の保水力が保たれます。そうして、雨風にも倒れない強い木が育ち、海に流れ込む土砂や倒木が減ることになります。森が弱くなれば、果ては河川や海が汚れることになり、かまぼこの原料である魚も獲れなくなるのです。

伝統を守り受け継ぎ良いかまぼこを作る、その根底で森を守り海を守り魚という産物を大切にいただく。かまぼこづくりによって未来に繋がる循環を築いていきたいものです。

ただの板にこんな秘密があったなんて!
おいしさをなるべく保つためにも、食べる分だけ板から外し、残りは板に乗せたまま保存してくださいね。

次回の【そうだったのか?! 『鈴廣の板かまぼこ』】もお楽しみに!

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